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海外では、転職を繰り返しながら年収やポジションを上げていくことが珍しくない国もあります。

その感覚で日本企業の選考を受けると、「なぜこんなに転職回数を気にされるのだろう」と感じるかもしれません。

採用側からすると、見ているのは回数そのものだけではありません。採用コスト、育成コスト、定着性、そして同じ理由でまた短期間で辞めないかを確認しています。

この記事では、採用人事と転職エージェントの両方を経験した立場から、外国籍候補者の転職回数・短期離職を日本企業がどう見ているのか、そしてどう説明すればよいのかを解説します。

外国人は転職回数が多いと必ず不利になるわけではない

転職回数が多いから即NG、というわけではありません。

たとえば、転職のたびに専門性が上がっている、役割が広がっている、キャリアの方向性に一貫性がある場合は、前向きに評価されることもあります。

特にITエンジニア、コンサルタント、PMなどでは、複数社での経験が強みになるケースもあります。

一方で、1年前後の退職が何度も続いていて、理由が毎回「人間関係」「給与」「仕事内容が合わなかった」だけだと、企業側は慎重になります。

日本企業が短期離職を警戒する4つの理由

1. 採用コストが無駄になる可能性がある

企業は採用するまでに、求人広告、エージェントフィー、面接官の工数、採用担当の工数などを使います。

入社後すぐに退職されると、このコストを回収できません。

2. 育成コストがかかる

新しく入った人が一人前になるまでには、業務説明、研修、OJT、レビューなど周囲の時間も必要です。

短期離職が続いている候補者を見ると、「今回も育成途中で辞めるのでは」と不安になります。

3. 退職理由に再現性がないかを見る

採用側が最も気にするのは、「過去と同じ理由でまた辞めないか」です。

たとえば「上司と合わなかった」という退職理由が何度も続いている場合、環境だけの問題なのか、本人側にも何か共通する要因があるのかを確認します。

4. 問題が起きたときに相談できる人かを見る

仕事では必ず想定外のことが起きます。企業は、問題が起きたときにすぐ辞めるのではなく、相談・調整できる人かも見ています。

外国籍候補者で企業が追加で気にするポイント

外国籍の方の場合、転職回数に加えて「日本で長く働く意思」も確認されやすいです。

企業側には、

  • 日本でのキャリアを本当に続けたいのか
  • 条件が良ければすぐ別の国へ移るのではないか
  • 日本の働き方や文化に適応できるか

といった不安があることがあります。

だからこそ、転職理由だけでなく「なぜ日本で働き続けたいのか」までセットで説明できると強いです。

NGな退職理由と改善例

NG例:
「給料が低かったので辞めました」

これだけだと、次の会社でもより高いオファーが出れば辞めるのでは、と思われる可能性があります。

改善例:
「給与面も理由の一つですが、それ以上に今後は設計や上流工程の経験を増やしたいと考えています。現職ではその機会が限られているため、今後のキャリアを考えて転職を決めました」

NG例:
「上司が嫌いだったので辞めました」

改善例:
「業務の進め方について認識の違いがあり、改善のために相談もしましたが、役割変更が難しい状況でした。次は、期待される役割や評価基準を入社前に確認し、長く働ける環境を選びたいと考えています」

短期離職がある人ほど「次はなぜ長く働けるか」を説明する

過去の退職理由を説明するだけでは足りません。

企業が知りたいのは、「今回は何が違うのか」です。

たとえば、

  • 自分が長く働ける条件を理解した
  • 仕事内容を事前に確認するようになった
  • 日本語力が上がり、コミュニケーションの不安が減った
  • キャリアの方向性が明確になった

といった変化があれば、それを具体的に伝えましょう。

転職エージェントは企業にどう説明するのか

転職回数が多い候補者を推薦する場合、エージェント側も企業に背景を説明します。

たとえば、「短期離職はあるが、各社で役割が一貫している」「今回の転職軸が明確」「日本で長期就業する意思が強い」といった情報があると、企業側の懸念を下げやすくなります。

逆に、本人の説明が毎回変わると、エージェントも推薦しづらくなります。

面談前に、各社の入社理由・退職理由・得た経験・次に求めることを整理しておくのがおすすめです。

転職回数より大事なのは「一貫性」

企業が知りたいのは、単なる回数ではありません。

なぜその会社に入り、なぜ辞め、何を学び、次に何を求めたのか。この流れに一貫性があるかを見ています。

転職回数が多くても、キャリアの方向性が明確であれば評価されることがあります。

逆に、回数が少なくても、退職理由が曖昧で他責に見えると不安を持たれます。

まとめ:短期離職は隠すより、再発しない理由を説明する

転職回数や短期離職は、隠すものではありません。

大切なのは、企業側がなぜ気にするのかを理解し、「同じことを繰り返さないために何を考えているか」を説明することです。

外国籍の方の場合は、そこに「日本で長く働く意思」「日本語力を伸ばす姿勢」「日本でのキャリアプラン」を加えると、企業側の不安をさらに減らせます。

外国籍の方の日本転職全体については、外国人は日本で転職しにくい?採用担当・転職エージェントが本音で解説でも詳しく解説しています。

面接での答え方は、外国人の転職面接でよく聞かれる質問7選も参考にしてください。