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転職活動を始めたときは、たいてい「なぜ転職したいのか」があります。

上流工程に進みたい。専門性を高めたい。働き方を変えたい。マネジメントに挑戦したい。ところが不採用が続いたり、活動が長引いたりすると、その理由が少しずつ消えていきます。

実際の支援でも、最初は「上流工程に行きたい」と話していた人が、途中から「もう年収が上がればどこでもいいです」と変わるケースを何度も見てきました。

転職活動が長引くほど「内定を取ること」が目的になりやすい

選考に落ちると、自信も削られます。すると、本来は自分のキャリアを良くするために始めた転職活動が、「とにかく内定がほしい」というゲームに変わります。

ここはかなり危険です。内定はゴールではなく、次の職場で働くスタートだからです。

軸がブレると短期離職につながりやすい

最初の転職理由を忘れて条件だけで会社を決めると、入社後に「結局やりたかったことができない」と気づくことがあります。

たとえば上流工程を経験したくて転職活動を始めたのに、年収だけで入社先を決めた結果、仕事内容が現職とほぼ同じだった。これでは数カ月後にまた転職したくなる可能性があります。

企業側から見ると、短期離職が続けば「本人が会社選びの条件を理解できていないのでは」と懸念されます。

活動中に定期的に戻るべき3つの質問

  • そもそも、なぜ転職しようと思ったのか
  • 次の会社で何が変われば転職成功と言えるのか
  • その条件は今受けている会社で本当に満たせるのか

この3つを、面接前や内定後に毎回見直すだけでも判断は変わります。

年収アップを優先してもいい。ただし「それが最初から軸だったか」を見る

年収を重視すること自体は悪くありません。生活や将来設計に直結する大切な条件です。

ただ、最初は仕事内容を変えたいと思っていたのに、活動が苦しくなったから年収だけに切り替わったのであれば、一度立ち止まって考えたほうがいいです。

NGな決め方

「もう何社も落ちたし、内定が出たこの会社でいいです。」

これは企業選びではなく、転職活動から逃げるための意思決定になりやすいです。

改善した考え方

「今回の転職理由は○○。内定先ではその条件が△△の点で満たせる。年収も許容範囲なので入社する。」

このように、最初の転職理由と内定先を照らし合わせて決めるほうが、入社後の納得感は高くなります。

エージェント側も「決めてもらうこと」が目的になってはいけない

転職エージェントには売上目標があります。それでも、本来の支援は「内定承諾を取ること」ではなく、その人が転職理由を解消できる会社を一緒に選ぶことだと思っています。

だからこそ、活動途中で軸が変わってきたと感じたら、求職者本人に最初の転職理由へ戻ってもらうことが重要です。

まとめ

転職活動が長引くと、最初に大切にしていた条件ほど見えなくなります。不採用が続けばなおさらです。

そんなときは「なぜ転職したかったのか」に戻ってください。目の前の内定ではなく、転職後の自分が納得できるか。その視点を守ることが、短期離職を繰り返さないためにも重要です。