「転職回数が多すぎて、もう無理かもしれない…」
「面接で説明するたびに苦しくなる」
「これ以上受け入れてくれる会社なんてあるのかな」
──そんな不安を抱えていませんか?
転職回数が多い=キャリア終了ではありません。
本当にキャリアを止めてしまうのは、“短期離職を繰り返している”ことと、“成長のストーリーが語れない”ことです。
ここでは、転職回数が多めの方に向けた、「転職エージェントのリアルな意見」をお伝えします。
きっとキャリアの役に立てますので、ぜひ最後まで見てください。
エージェントとして「支援が難しくなる」ライン
実際にエージェントとして多くの方を支援してきた中で、「このラインを超えると支援が難しいかもしれない」と感じる基準があります。
| 年代 | 目安ライン(大卒の場合) |
|---|---|
| 20代 | 転職4回以上+短期離職(1年未満)2回以上 |
| 30代 | 転職7回以上+短期離職3回以上(直近1年は離職なし) |
| 40代 | 転職10回以上+短期離職3回以上(直近1年は離職なし) |
※短期離職=1年未満で辞めた転職を指します。
卓越したスキルがある場合はこの限りではなく、+1〜2回多くても評価されることがあります。
特にエンジニア・PM・マーケティング職などの専門職は、成果ベースで判断される傾向があります。
ただし、大手・上位グループ企業(オープンワーク評価3.5以上など)を狙う場合は、
転職回数の目安がよりシビアです。おおよそ以下が現実的なラインになります。
- 20代:2回(多くても3回まで)
- 30代:3回(多くても4回まで)
これを超えると書類通過率は大きく下がります。
特に短期離職が3回を超える場合は、どれだけスキルが高くても「理想通りの企業」を狙う難易度は上がります。
なぜ企業は「転職回数」や「短期離職」を気にするのか?
リクルートやマイナビの調査によると、約8割の企業が採用時に転職回数を懸念しています。
特に20代では「3回以上あると採用をためらう」という回答が6割を超えています。
企業にとって最も恐れているのは、採用コストと教育投資が無駄になること。
エン・ジャパンの試算では、1名が半年で離職した場合の損失は約640万円にのぼると言われています。
そのため、短期離職を繰り返す人材は、採用現場で次のように見られがちです。
- 「またすぐ辞めてしまうのでは?」という定着性への不安
- 「チームを乱す、組織を壊すリスクがある人では?」という懸念
- 「スキルが中途半端なまま転職しているのでは?」という疑念
つまり、企業が恐れているのは「転職回数」そのものではなく、採用後に組織に悪影響を与えるリスクなのです。
実際の採用データから見る“許容ライン”
各社の調査をまとめると、企業が転職回数を懸念し始める目安は以下の通りです。
- 20代: 3回目から懸念(doda調査)
- 30代: 4回以上で慎重に判断(マイナビ調査)
- 40代以降: 回数よりも「在籍年数」や「成果」を重視(リクルート調査)
また、30代以降では「転職回数は問わない」と回答した企業も37%あり、回数より中身を重視する企業が増えているのも現実です。
とはいえ、早期離職が続く場合は採用担当者が「また同じことになるのでは」と感じるため、書類や面接での説明が極めて重要になります。
エージェント経由で落ち続ける人がやるべきこと
もし、エージェント経由で応募しても書類がなかなか通らない場合、自分でも動くことが大切です。
- IndeedやリクナビNEXTなどの求人媒体で、知名度の低い企業も含めて直接応募してみる
- 「まずは経験を積む期間」と割り切って、キャリア再構築を意識する
- エージェント任せにせず、複数エージェント+自分応募を並行する
焦りから「この内定を逃したら終わりですよ!」と強引に勧められるケースもありますが、その瞬間こそ冷静に判断してください。複数の内定を比較して、自分に本当に合う企業を選ぶことが大切です。
キャリアは“線”ではなく“積み重ね”
転職回数が多いことは、あなたが多くの挑戦をしてきた証でもあります。大事なのは「なぜその選択をしたのか」「何を学んだのか」「次にどう活かすのか」を言葉にできるかどうかです。
たとえ過去に失敗や後悔があっても、それを糧にできれば強みになります。
キャリアは、やり直せる。 そして、何度でも積み上げられるものです。
まとめ:転職回数が多くても「終わり」ではない
短期離職や転職回数の多さは、確かに企業側の懸念材料です。
ですが、それだけでキャリアが閉ざされるわけではありません。
採用現場では「回数よりも成長」「経歴よりも姿勢」を重視する企業が増えています。
- 回数が多くても「一貫した軸」や「学びの積み重ね」があればプラス評価
- 短期離職があっても「改善意識」と「次への決意」を伝えれば評価は変わる
- 焦らず、複数エージェント+自分応募でチャンスを広げる
キャリアは、失敗や迷いを含めてあなたのストーリーです。
転職回数を「恥ずかしい過去」ではなく「成長の証」に変える。
それが、これからの時代に求められるキャリアの在り方です。
転職回数が多いことを恐れず、次の一歩を前向きに踏み出してください。
キャリアは、いつからでも再構築できる。
そして、あなたの挑戦を待っている企業は必ずあります。